当サイトにお越しいただきありがとうございます。ここは、健康増進のための情報ブログです。本当に健康になるために役立つものとなるよう、エビデンスにもとづいた情報を掘り下げてお伝えしていきたいと思っています。
“Health is Better Than Wealth”(健康は富にまさる)
昔からこのような格言がありますように、健康は人間の一生においてかけがえのない大切なものです。健康は普段はまるで空気のように存在していますが、失ったときにはその存在を強烈に実感させられます。とくに歳を重ねていくにつれて、日々の健康は徐々に脅かされるようになっていきます。健康を維持していくことは残念ながら簡単なことではなく、さらには一度失ってしまうと取り戻すことがなかなか難しくなってしまいます。何もしなくても自然と心身が健康になっていく、健康がずっと続いていく、ということはほとんど有り得ません。壮年期から中年期、そして老年期にかけて健やかに楽しく元気な毎日を送るためには、常日頃から自分自身で健康を掴んで決して離さないという積極的な、ある意味では攻撃的な姿勢が大変重要になります。
長く健康であるには、健康のための知識を集め知性を高めることが不可欠です。しかし健康のための知識を増やすことの恩恵は、健康を維持しやすくするというだけではありません。ライフスタイル、日常における自分のありかた、生きがい、死生観などについても、深く考えていくことに自然とつながっていきます。さらには、病気になってしまった時には病気を正しく捉えることができるようになり、病状の理解の深さや精神状態にも影響してきます。知性があるなしでは幸・不幸が全く違ったものになります。
みなさんは「ヘルスリテラシー」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。ヘルスリテラシーとは、健康情報やサービスを適切に調べて理解することで、健康維持や医療においての意思決定に活用する能力のことをいいます。玉石さまざまな情報があふれている現代、ヘルスリテラシーを高めることはとても大切です。健康食品と名付けた商品を売るための過剰なまでの内容の広告やCM、視聴率目的のために健康不安を煽るテレビ番組、販売数目的のために過激な記事を載せる週刊誌。ヘルスリテラシーが無ければ、騙されてしまったり惑わされたりするかもしれません。
このサイトが少しでも皆様のヘルスリテラシーを高めるきっかけになれれば幸いです。
[su_heading size=”18″]情報を集めて知識を増やす[/su_heading]世界的長寿国である日本において最近さらに健康志向が高まってきていますが、厚生労働省が「健康意識に関する調査」を行い下のようなデータを発表しています。(『平成26年度版 厚生労働白書』筆者改変)
健康のために食事・運動・睡眠などに気をつけているという方は約50%である一方、健康の情報・知識を増やすようにしているという方は約15%とかなり少ない状況であることが明らかになりました。もっと多くの方が正しい知識を増やし、適切に健康増進を実践するようになることが望まれています。
[su_heading size=”18″]正しい知識で、正しい思考を[/su_heading]健康増進のために食事や運動に気を付けるとは、実際にはどのようなことでしょうか。ーーー 体によさそうな食材、新鮮な食材をえらんで買ったり、運動する時間を毎日つくって歩いたり走ったり、それが健康につながる。そのように考える方は多いのではないかと思います。たしかに食事・運動を含め、生活習慣はとても大切です。「食材は何を選んだらよいか。」「どんな運動をしたらよいか。」それらを具体的に決定する際には根拠となる情報・知識が必要です。ではその情報・知識は一体どこで得たものでしょうか?
(『平成26年度版 厚生労働白書』筆者改変)
こちらも厚生労働省によるデータですが、テレビ・ラジオ・新聞・かかりつけのお医者さんが情報源という方が多く、またインターネットを通じて情報を得る方もかなり多くなってきています。このように現在は生活習慣と健康に関係する情報が様々なメディアに溢れています。『簡単にやせた。』『悩んでいた腰痛が突然なおった。』そこでは惹きつけるようなキャッチフレーズをよく目にします。メディアはお客さんである読者や視聴者の注目を集めなければなりませんので、センセーショナルに情報を流しますが、まずは冷静になりその情報を批判的に吟味することが必要です。
[su_heading size=”18″]その情報は本当に正しいか[/su_heading]
正しい情報かどうか、これは非常に重要です。もともと誤った情報であったり、情報元では正しくてもメディアの解釈により誤って報道されていたりすることがあります。正しくない情報をもとに食事・運動など生活習慣に気をつけることは、時間とお金がもったいないだけでなく、場合によってはかえって健康を害することになりかねません。情報が正しいかどうか見極めるには、批判的に吟味することが大切です。
学術的な根拠(エビデンス)があるかどうか。
正しい情報であるには、正しい根拠がなければなりません。その分野で有名な論文ジャーナルに、その情報の根拠となる研究論文が掲載されているかどうか、これは非常に重要なことです。「研究論文を根拠にしているかどうか、引用の注釈があるかどうか、一流ジャーナルに掲載されている研究論文を根拠にした情報なのか、まずは確認しましょう。
これは医療医学、健康科学、また他のどの分野でも一緒です。研究が一流ジャーナルに論文として掲載されるためには、数名以上の評価者によって内容を批判的に吟味され、認められなければなりません。一流ジャーナルに論文として掲載されれば真実かというと必ずしもそうではありませんが、参考にする条件のひとつにはなり得るでしょう。正しい知識を増やしながら、実践していくことが大切です。間違った方向に進んでいたら、どんなに努力してもゴールにたどり着くことはありません。
[su_heading size=”18″]正しい情報であっても、あなたという個人に適するものか。[/su_heading]
学問的に根拠のある正しい情報だとしても、それがあなたという個人に対して適するものかどうかは別問題です。あるやせ薬が肥満の糖尿病患者さんに効いたという研究があるとします。たとえ、あなたが肥満でやせたいと思っていたとしても糖尿病でなければ、その研究の対象とはまったく異なるため、そのやせ薬があなたに効果があるかどうかはわからないのです。毎日のように最先端の研究成果をとりあげたニュースがセンセーショナルに報道されていますが、その研究の対象は何かという大事な部分が抜け落ちていることが多いです。
当サイトでは、健康情報を科学的なアプローチで批判・吟味しながら紹介していきます。そして、このブログの記事も批判的に吟味しながら是非読んでみてください。根拠はあるのか、自分に適しているのか。役に立つと感じたら、ぜひ毎日の生活で実践してください。あなたの健康を増進するためには、あなた自身が目的をもって情報を集め、評価し、実践し、また再度評価する、ということが必要不可欠なのです。あなたが健やかな人生を送るきっかけとなれば幸いです。